明日は海にでる。
これが、今年度最後、3月に今年度報告書を出さなければいけないので、これが最後だ。
天気は北の風が強く、曇りのち雪、波高2.5m、うねりをともなう。天気予報を見ただけで、寒くなる。
この何年か、流氷に行かないのだけれど、流氷の上の方が、寒くない。まず、波がない。ホテルが近い。ホテルには温泉がある。
天気予報を聞いて、大好きなアリステア・マクリーンの冒険小説をイメージして、気分を奮い立たせてとにかく行こう。
今日は、明日のための準備。
この前の1月31日は天気が良くて、透明度も良くて、幸せだった。去年から今年にかけて透視度が高かった日は少なく、うねりも毎度高く、つらい一年だった。
水中にスチルカメラを設置して、30秒に1枚、3時間、300枚ぐらいの撮影をする装置を使っている。僕が考えた、画期的、革命的な調査手段だと思っているのだけれど、僕だけしか使っていない。
この1年、ろくな写真が撮れなかったけれど、1月31日には撮れた。
亀だ。 外房で、亀はなかなか見ないのだけれど、これで、2回撮影している。
ダイバーでは見られない状況がこの装置で撮れる。
これは調査中のダイバー、枠を持っているのが、館山の久保君で、アシビヨーラというスキンダイビングとシーカヤックのコラボレーションをやっている。夏は忙しいけれど、冬はノービジネスで、僕を手伝ってくれる。記録をしているのが、小松川の久保君で、テクニカルダイビングの総帥で、僕の調査は趣味として手伝ってくれている。もとリサーチダイバーだったから、懐かしがっておもしろがってくれている。
カメラは360度旋回するので、周囲の海藻の被度も撮影できる。藻場の場合には、どちらかと言えば、被度の撮影が目的で、カメラを入れている。
昔だったら、「明日天気なーれ」とてるてる坊主でもつくるのだけれど、今はネットの予報で、わかってしまう。
冷たい風と、波に立ち向かう、自分をかっこよい、と思って出かけよう。
明日がこんな風だったら、幸せだけれど