NHK 「知られざる放射能汚染~海からの緊急報告」
福島の海については、政府が知っていないはずはないと思えることを調べただけのことで、政府はなぜこのくらいのことを発表しなかったのだろうと思う。第一の前で、2.5μSv/hは、思っていたよりも小さい数値である。泥だって採っていないはずはない。
東京湾については、衝撃を受けた。あと数年で、東京湾全域が汚染されるだろうと言っているように見えてしまう。ツイッターでは、もう、東京湾のお魚は食べられないムードに入っている。江戸前の漁業が全部消えるのか。海苔は放射能を濃縮するから食べられなくなるのだろうか。放送を見ていて、若干感情的になったが、冷静に番組のコピーを見直した。
東京湾すべてが汚染される可能性はあるのだろうか。問題提起としてはわかるけれど、これで、東京湾が滅びると考えると、何もやる気が無くなる。気力がなくなってしまう。福島の漁業者の心境が、今更のように身に迫ってくる。番組で、石丸先生は1年8か月で漁が出来るようになるとか言っていたけれど、そんなことを言って良いのかなと心配になる。石丸先生にはお世話になっている。何か答えないといたたまれなかったのだろうか。一年8か月でも漁師は長すぎると沈んでいた。
河口のホットスポットは、どうも眉唾部分がある。東京湾調査に使っていた船は 日本水中科学協会の理事、宮内君の船だったから、明日でも真相を聞いてみよう。河口にホットスポットがあったなんて、聞いていなかった。放送するまでは口止めをされていたかもしれないが。
自分で調べなければ納得し難いのだが、真実だとして、今後拡散して行くのか、あるいはまとまって漂って行くのか、拡散したら数値は減少して行くのか。拡散で薄められた量が、どの程度だったら、どのように生物に取り入れられ、蓄積されて行くのか、調べて、どうするかを決める他に道はない。研究者が重要な時代が来たと昨日のブログで書いた。研究して解決方法が見つかるとは思いにくいが、とりあえず、調べて推移を見て行くしか手段はないだろう。調べるノウハウについては現在進行中だ。
新井章吾さんは、川の中流から降りてくるホットスポットを河口にトラップを作って、放射性物質を含む泥をせき止めてくみ上げて捨てると言う方策があるという。河口ならばある程度はできるだろう。全部は取りきれなくても、貯めて置くことによって、また、ある程度取り除くことによって、影響を少なくしつつ、拡散する源の量を少なくして行かれるかもしれない。
楽観的に考えるのならば、今、放射性物質が濃い中流スポットは、陸上と同様に爆発があった時期に降り注いだものであり、濃いスポットは通過してしまう。移動して海に拡散し、削られて微量になってゆくかもしれない。それでは、まるで政府発表と同じだが、僕たちダイバーに出来ることは、濃いスポットの位置を見つけること、その移動と線量の推移を観測し続けることだろう。沿岸でも海は広いから、多人数が必要だし、ボランティア活動としても出来る可能性がある。
立ち向かえる方策を考えないと、落ち込んでしまう。ダイバーが日本の沿岸を救う重要な役割を果たすのだと考えよう。去年の4月ごろ、Save our Japanese Coastal Sea と名付けて活動を展開しようと考えていたことがある。