昨日に引き続いて DANのアラートダイバーの話。
DANの保険が、死亡後遺症の保険金が1000万だったのが、100万に、十分の一に減った。これは、毎年、1-2名の事故支払いがあったためで、このままでは保険が維持できないという理由である。
DANよ、お前もか、という感じである。ダイバーが死んで、保険金が支払われれば、掛け金がつり上がる。DANの場合はそれは困るだろう。そこで減額である。その代りに入院などの給付金を増やすということだが、会員がずいぶん増えたのだが、増え方のカーブが下がったのかもしれない。
賠償責任保険も、何回か支払われれば、引き受けてくれなくなるだろう。賠償責任保険の終わりは、指導団体の終わりになる。
その前に、スクーバをする人は、自分の納得がゆく金額の生命保険に入って来てもらう。インストラクターの側は、普通傷害保険、旅行傷害保険、スポーツ安全保険に入れば良いとするのが僕の考えだが。
せっかくある賠償責任保険だから、大事にして、もしもの時には払ってもらおう。
2008年に発生したレジャーダイビング事故報告だが、マスク水中脱着訓練中に急浮上して死亡、というのが2例あった。思い起こせば、2007年の東大の山下君の事故も、マスクの水抜きが調子が悪くて、死亡事故につながった。
排水弁付きのマスクがある。これならば、マスクを押さえて鼻から息を出すだけ、きれいに水が抜ける。
昔、ダイビング界、伝説の商売人、青木大二さんという人がいた。新宿の東京アクアラングサービスの初代のオーナーで、僕の親友だった。今の東京アクアラングサービスとは縁もゆかりもなくなったけれど、その青木さんのセールストーク集と言うのが、昔の僕らの話題だった。弁付きマスクについて。
「これは、豚鼻マスクと言いまして、豚の鼻のような排水弁がついています。ちょっと格好が悪のですが、これを使えば、みなさんが死ぬほどいやな、あのマスククリアーをしなくても良いんです。」
どのマスクにも豚鼻がついていた時代があった。
やがて、マスククリアーなど簡単、僕などは0.8秒でできる。などと言って、豚鼻は売れなくなってしまった。何しろ、マスクはファッションだ。
それでも、どこかに売っているはず、AQAのカタログにあった。
マスクの水抜きが死ぬほどいやな人、買うことをすすめる。
マスククリアーなど、命がけでやるほどのことではない。
僕はプールではしつこく練習させるけれど。