090806
久しぶりで大瀬崎に行った。
どこに行くのも久しぶりという表現になってしまう。
この前の大瀬崎は、去年の秋だった。
どうしても、車での往復が時間のかかる伊豆方面よりも、近い房総になる。
行くとなると、何かテーマ、目標を定めないと、伊豆までは行かれない。
今回のテーマは、マダイの撮影である。人工魚礁の写真集を撮っていた時から、マダイを追っていたのだが、気に入った写真がまだない。
今は、海水浴のシーズンで、海水浴場の範囲は、エントリーできない。
朝9時、ウィークディだからでもあるのだろうが、海水浴場も人が少ない。夏休みなのだから、土日でなくても、もっと人がでていると思ったのだが。
毎年、八月もお盆がすぎると、「吹く風は秋の風」と言う表現になる。今年は、八月初旬の6日で、秋の風が吹いているような気分である。
道々、車を走らせながら、海を見下ろして、あんまり透視度が良くなさそうと半ばあきらめていたのだが、水に入ると、どうやら8mー10mは見える。
この一ヶ月、お台場、金谷、館山のスノーケリング浅瀬しかもぐっていないのだが、やはり、大瀬は魚が多い。
人工魚礁に行ったら、メバルが群れていた。人工魚礁と言っても、大瀬崎のダイビング業者が、タイヤを置き。タイヤの上に鉄のスクラップをかぶせたような、手作りで、大きさも、差し渡しで5ー6mのちっぽけなものだ。僕がこれまで調査をしてきたような立派な企画品の人工魚礁とは比べものにならない貧しいものだ。
本格的な人工魚礁をここに入れたらどのくらいの効果があるものだろう。
試験的に沈めてみたら、という提案も考えたことがある。伊豆の土肥にはヤマハが試験沈設した立派な人工魚礁がある。提案しないでいたら、世の中が冷え込んでしまった。同時に僕の仕事も人工魚礁中心ではなくなった。
さて、目標にしていたマダイだが、やはり、イメージしていたような写真は撮れなかった。マダイが若く、美しいのだが、貫禄が無いのだ。砂地の10m線、岸近くに戻ってきて、ぬけ落ちたホンダワラ類が横たわっているところ、二カ所でマダイに接近した。
ホンダワラのところでは、30cmまで接近したのにいまひとつだ。
50cm以上の大型のマダイは、葉山で撮影したが、黒ずんでしまっていて美しくない。大瀬は若く美しいけれど、なにかものたりない。
やはり、館山の西川名かな。秋になったらねらってみよう。撮りたい写真があるとハンターになるから、人を連れて行くことができない。
ところで、大瀬崎のダイビングサービスに張り出してある、魚情報マップにマダイの名前がない。
ウミウシも何種類か、ミジンアナハゼとか
カエルアンコウ(この名前はだいきらいなのだが)とか、ボラまでリストにあるのに、マダイもメバルも無い。どちらも食べる魚であって、見る魚ではないとおもわれているのだろうか。
マダイは、ほんとうにきれいな魚だ。砂地を泳いでいて、フィンが砂を巻き上げると、マダイが集まってくる。巻き上げた砂の中に、食べられる小さな甲殻類などがいるからだ。枯れたホンダワラにも餌をつつきにくる。
大瀬崎には、一人で潜っているカメラマンに良く会う。ビデオカメラを持った一人に水中でであった。だれか知っている人かと、よく見る時間もなくすれちがってしまった。
追いかけようとしたが、じゃまするといけないので、やめた。
こんど大瀬崎にくるのは、秋深くなってからかな。