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2010年 02月 02日
2月2日(土曜日)
東京に少しだけ雪が降った。 31日に海に出たのに、土日なのに海に出られないでジリジリしている。海に行ってきたので、それだけ体調が良くなっているのかも知れない。 デスクワークがたくさんあるので、海に行けない日にがんばらなくてはいけないのだけれど。 寒いと言えば、このごろ、ドライスーツの下にダマールのトレーナー風の長袖、長パンツを着ている。もう20年も前になるのだろうか、撮影で、毎年知床の流氷の下に行っていた頃に買った。調子がよかったので、二組買った。ドライスーツが浸みて、少しぬれてもすぐに乾いてしまう。ある日、乾燥機に入れて回してしたら、半分ぐらいの大きさに縮んでしまった。一組残って使っていたが、流氷にも行かなくなり、。いわゆるババシャツなので、しばらく着なかったのだが、この前のお台場の時から着ている。1月31日に海に潜り、そのまま下着だけを替えて、東京でもダマールを着ていた。三日着て、洗濯器に入れて、普通の長袖に着替えて、少し寒い。通販でもう一着買おうかと調べたら、日本から撤退してしまっている。フランスの会社だったのだ。 ドライスーツの下着としては、良かったのに少し残念である。今の一着を大事に使おう。 だいたい僕は、ダイビング用品メーカーのインナーを着ない。三つ持っているのだが、この5年ぐらい着ていない。浮力が大きさくなるのが嫌なのだ。 31日の藻場調査 普通の下着を重ね着した上に、作業用のキルティング風の上下つなぎを着る。普通の下着の代わりに今年はダマールを着てみたのだが、これで今年は行こう。 ウエイトは、ベストが7キロ、ベルトに5キロ着けて、12リットルのスチールで、水深10mでは少し重いけれど、潜り込む時には、少し軽くて、頭を下にしなければならない。 再び龍泉洞にもどろう。 龍泉洞に潜った次の年、昭和57年(1982年)3月、東北電力の依頼で、福島県沼沢沼水力発電所の取排水トンネルの調査を行った。天然の鍾乳洞に引き続いて人工の洞窟である取排水トンネルだ。 沼沢沼は会津若松から只見川を遡ったところにある。雪深いところで、3月には未だ2m近い積雪が残っていた。この発電所は揚水発電所である。水力発電は、山の上に溜めた水を落として、タービンを廻して発電する。揚水発電所とは夜間の電力消費が少ない時に、タービンを逆に廻して、発電で落とした水を逆流させてもう一度山の上の沼に引き上げる。昼間の電力消費の多い時間帯にまた落として発電する。水を揚げたり落としたりするトンネルには巨大な力がかかる。トンネルに亀裂などが無いか、ビデオカメラを使用して詳細に撮影調査をする。トンネルの全長はおよそ400m、出入り口は片側だけ、水深はおよそ30m、水温は3度だ。竜泉洞のような湧水ではなく、沼に溜めている水だから温度が低い。 ※現在ではこの発電所は役目を終えて、閉鎖されている。 ホースもない、ラインも引いていない状態でトンネルに入ると、どちらが出口か完全にわからなくなってしまう。 暗黒の水中、ライトの当たっているところしか見えない直径3m以上のトンネルは、ただの壁に見える。壁に手を触れながら泳いで行くと、自分の身体も回転してしまうので、どちらが出口かわからなくなる。 鶴町と井上が入社したばかりの時だった。長野の山の中にあるダムのトンネル調査に、ある潜水会社の手伝いに出した。まだ、プロになりきっていない大学を出たばかりの彼らであった。二人に、フリーランサーのダイバーを加えて3人でトンネルに入った。監督をする社長は水面にいて、ダイバー三人との間は、命綱ロープで繋いでいた。無事に作業を終えて一旦出てきたが、トンネルの中に工具を忘れた、ちょっと取って来ると言って、フリーのダイバーは、トンネルに戻っていった。命綱はつけなかった。これがトンネルや洞窟死亡事故の古典的パターンなのだが、奥に戻ったダイバーはそのまま帰らなかった。何分待っても帰えらないので、ロープを身体に結び付けて、捜索に向かった。入り口から30mほどのところで沈んでいて、息を吹き返すことは無かった。 同行していた潜水会社の社長は、遺体と鶴町、井上を車に乗せ、ダムから下った。途中、車を止めると、社長は狂ったようにお題目を唱え、死んだダイバーの道具を谷底に投げ捨てた。しばらく狂うと、けろりと直って再び車を走らせた。お題目で解決したらしい。その後もなんとも無く仕事を続けている。 沼沢沼では、太いホースをトンネルの奥まで引き込み、先端で細いフーカーホース四本に枝分かれさせるシステムを考えた。スクーバタンクを背負って、スクーバで呼吸しながら先端に向かう。枝分かれしたホースの先端は、水中で取り付け取り外しができるカプラー(接合金具)でフルフェースマスクに繋ぐ。そのままホースからの空気の供給で作業を行い、帰るときはホースを切り離して、スクーバで呼吸して戻る。太いホースを次第に先に進めながら撮影作業を進めて行く。僕は水中スクーターで往復し監督したが、社長はただ邪魔をしているだけだと顰蹙をかった。 僕は手袋をしないダイバーなのだが、流氷の下、そして、3度の沼沢沼では手袋をした。手袋とドライスーツの間から水を入れたくないと、手袋の上から、袖の部分を軽くビニールテープで締めた。そのビニールテープが水につかってゆるみ、手から少し外れてヒラヒラした。それがスクーターのペラに巻き付いた。危うく手を巻き込まれそうになったが、それは免れた。しかし、スクリューの軸にテープが巻き付いてしまって、動かない。はずそうとするのだが、スポンジの手袋ではテープをはがすことができない。 トンネルは真ん中あたりだ。もちろん真の闇で、ヘッドランプの明かりだけだ。トンネルには、ホースと一緒に通話器のマイクも30m間隔で付けてあるから、水面に救助を要請することは、できる。それをやれば、ますますみんなの顰蹙になる。実は、みんなの助けを求めずに、自分だけで解決しようとするのが、スクーバダイバーの誇りでもあるのだが、それが危険な事態を招くことにもなる。エィツと気合いを入れて、手袋を脱いだ。切られるように冷たい。しかし、10秒ほどで、手指が動くようになった。ビニールをはずして、再び走って戻ってきた。 人間の手と顔は、冷たくても大丈夫だ。耐えられる。冷たさが寒さに変わった時、耐えられなくなる。 沼沢沼で全ての作業が終了して、ホースの引き出し作業をした。何人かがトンネルに入った。引っかかったら担いで出すためだ。何の障害も無く、するすると引き出せた。 ホースを完全に引き出した後に確認すると、未だ一人トンネルの中に残っていると言う。ベテランの太田さんが工具の忘れ物が無いか確認に戻ったと言う。あの時と同じではないか。血の気が引いた。幸いにも、やがて太田さんは戻ってきた。
by j-suga1
| 2010-02-02 12:59
| 旅行
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