ダイフェスの時期になると、どのメーカーもカタログを作る。それでも、親しく付き合っていて取引をしているところはあまり多くないから、カタログを送ってくれるメーカーも多くない。カタログを送ってくれたメーカーのことだけを褒めたり、本当はけなしたいけれども、せっかくカタログを送ってくれたのだから、けなさないようにしよう。これがなかなか大変なのだ。すぐにけなしてしまう。
親しくカタログを送ってくれるメーカーである日本アクアラング、この会社は、先々代の社長が僕の大学の同級生だった。賢い人だったから、社長になった。賢いからもうダイビングの社会とは縁を切って悠々自適の生活をしている。僕はダイビング社会で苦闘している。どちらが良いか、僕にはわからない。どっちも立松流に言えば、「たとえ人生の上で一瞬の光芒を放っても、その光はたちまち時の流れにからめとられ、流れ去っていくのだ。そんな悲しみを、私たちは生きている」良い言葉だな。
とにかく、今でも親しい会社だから、カタログを送ってくれるし、BCDは、日本アクアラングから買うことにしている。
そのBCDで、今年の注目は、折りたたんで小さくなってしまう、トラベルBCと銘打った、ズーマだ。こんなBCDが欲しかった。ジーグルがそれに近いけれど、残念ながら、僕は持っていない。畏友であり、東京港のお台場に潜る、東京港水中生物研究会の事実上の会長である、東邦大学の風呂田教授がジーグルだ。もう、ずっとジーグルだから、きっと丈夫で長持ちもするのだろう。
そのジーグルに比べて、今度のズーマは、どうだろう。値段も60900円だからずいぶん安い。これをまず見よう。きっと買いたくなるけれど、どうしよう。もっと高いものだったら、試しに借りてくると言うことも出来るけれど、60000円だから、買えないと思われるのもくやしい。金もないけれど、そんな見栄をはるのが江戸っ子なのだ。
ここまでが、ダイビングフェスティバルに行く前置きで、これから行くところだ。