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2010年 08月 31日
東京にもどり、ミスタードーナツのコーヒーとドーナツ一個のモーニングサービスで、PCを開いている。事務所に行くつもりだったのだが、まだ暑いのでここにひっかかった。このブログを書いてから、事務所に行こう。
写真はミスジチョウチョウウオ、ありふれたチョウチョウウオだ。この写真は、ヤップ島、最終日、フライトの減圧を気にしながら、湾の中の小島、水深1.8mで腹ばいになって撮った。腹ばいになって身体を動かさずにじっとファインダーを覗いていると、目の前に魚が寄ってくる。ちょうど良いバランスで魚が入って来たときにシャッターを押す。とても楽しい。時間のたつのを忘れる。バディのN先生は、お腹が痛いと言ってあがってしまった。食べ過ぎだろう。僕は一人で、ボートの下にいる。ときどき、アシスタントガイドが、顔を見に来る。カメラをかまえて動かないので、心配なのだろう。 どんよりと透視度の低い水が、感じのよいグリーンとブルーの閒の色になって、良いバックだ。これまでに撮った、ミスジの中でも、気に入った一枚になった。昨日は、PCの壁紙にしておいた。 ミスジだが、名前を知っているから、図鑑で名前を確認することもできる。レクリェーションダイビングでも、魚の名前がわからなかったら、どうだろう。ガイドダイバーも、小さい生物を見つけては、名前をボードに書いて、お客に名前を知らせる。お客も、ログブックに知らされた名前を書き記す。フィッシュウオッチングの基本である。 名前を知ることが、愛の始まりである、ともいう。 N先生が採集するスポンジを僕は撮影する。 この写真を見て、種類はわからない。スポンジであるのか、群体ボヤであるかもわからない場合もある。およそ3年間N先生とバディで、日本国中、そしてミクロネシアの海底を、スポンジを求めて、泳ぎ回っているが、僕はそのほとんどすべての名前をしらない。勉強したくても、調べたくても、図鑑が無い。海岸動物図鑑を調べても、すぐにわかるダイダイイソカイメン、オオパンカイメンなどの他は、海綿の類である。「図鑑を作りましょう。」提案し、言い続けている。 潜ってみるとわかるのだが、どこの海底もスポンジの類、群体ぼやの類、その他、なんだかわからない生物で覆われている。スポンジの類は、美しいし、奇妙でもあり、触ると毒のあるものもある。図鑑を作れば、研究者もダイバーもずいぶん便利だ。 一つの例がウミウシだ。昭和天皇は、ウミウシの研究をされて、「相模湾産後鰓類の図譜」を出版された。大部であり、重量があり高価である。せっかくの天皇陛下の研究だが、だれもウミウシを振り向かなかった。水中撮影の図鑑ではなかったからだ。 小野篤君、通称は小野ニイニイ。ニイニイとは、沖縄でお兄さんという意味らしい。東北の生まれて、生物学では名門の北里大学を出て、伊豆海洋公園の益田さんに弟子入りした。フリッパーもそこそこに速かった。やがて座間味に行き、僕の慶良間での基地である宮平秀保の座間味ダイビングセンターのガイドになった。すばらしいガイドダイバーで、僕のカメラマン時代、撮りたいものを的確に見つけてくれた。その小野君が、益田スクールの卒業生らしく、ウミウシの図鑑を作った。これが、ウミウシブームの始まりである。その後、いくつかのウミウシ図鑑ができ、ウミウシ専門に撮影するダイバーも出てきたが、彼が元祖である。 親しくさせていただいている千葉県小湊にある千葉大学臨海実験場の平野先生もウミウシの研究者であり、立派な本を出されたが、小野君の図鑑の方が先である。小野君は、宮平秀保のところから独立したので、その後僕のガイドをしてくれるチャンスはなくなった。とても残念であるが、僕は、個人経営の経営者の顔を立てることにしているので、座間味では、秀保のペンションに泊り、その息子をガイドダイバーにしている。 海綿など、まだ図鑑化されていない無脊椎動物の図鑑を作ることは、必須であるが、なかなか進まない。一つは、その分類を専門にしている研究者が日本には少ない。そして、分類を専門にする研究者は、水中撮影が得意であることが少ない。そして、さらに、海綿の分類は、すりつぶして骨片を顕微鏡で見て決めなければならない。水中写真、標本、標本の写真、そして顕微鏡での同定が連携しなければできない。N先生も、S先生も分類学者ではない。今回のヤップ行きで、リサが来たのは、彼女が無脊椎動物分類の研究者であるからだ。水平、中性浮力のために来たわけではない。ダイビングの実力を心配していたけれども、上手だっただけのことである。 もう一つ、図鑑作りで、障壁になっていたのは、バイオ的な薬物の重要な研究テーマになっていることだった。どこに、どの海綿があるかは、研究者の重要なノウハウである。それが他に知られてしまう。しかし、そんなノウハウ、秘密は置いておき、一般のダイバーがわかる程度のテーゲーで行こうと、僕は言い続ける。今回のツアーで、S先生も乗ってきた。水中科学協会の他の会員でも、同じ研究者もいる。水中科学協会の事業の一つにもしたい。 実際には、撮りためた写真の選択、顕微鏡で覗いて骨片を見なければ決められない種の同定など、それは、僕では出来ないことであるから、陰に陽に口に出して、催促するだけだ。 しかし、小野ニイニイだって出来たのだから、僕だって時間をかければとも思うけれど、僕には時間がない。僕でなければできないことをやらなくてはいけない。僕はプロの研究者ではない。スクーバダイビングのプロだ。研究者を死なないようにするプロでなければならない。 それにしても、プロの研究者になっておけば良かったと、このごろつくづくと思う。玄関口までは入っていたのだから、もしも、僕の先生の誰かが、科学の研究者とは、世界の際を旅する冒険者であると教えてくれたならば、と思う。しかし、示唆、ヒントを与えてくれた先輩は居たのだから、それを受け止められなかった自分が悪い。いや、ダイバーも研究者と五分の冒険者だから、それはそれで、良いのだろう。
by j-suga1
| 2010-08-31 09:04
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