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2012年 03月 28日
3月18日
学生二人、喜納、町田の採集したものと、中尾先生の採集したものを一緒にして、種類ごとに選り分ける。種類がわかっているわけではないので、同じものをまとめる形になる。台の上に乗せて、NOをつけた.カードとともに撮影する。水中で撮影した写真と対比して、水中撮影した画像にも、同じ番号を付けて置く。 採集した標本を細断して瓶に入れる。マナドは水が悪く、水道の水は飲めないので、ミネラルウォーターを飲む。その、水に瓶がこれに使える。標本を入れた瓶にエタノールを入れておく。 ここで、海綿のことを説明しておく、と言って、僕が海綿のことを知っているわけではない。何となく経験的に教えてもらったことである。 たいていのダイバーは、海綿のことをほとんど注意も払わない。インストラクターにこれは何だと聞いても、「海綿です」と言う答えしかかえってこないだろう。もしかしたら、海綿とホヤ、群体ホヤとの区別がつかない人もいるだろう。実は僕も区別がつかない。図鑑で調べようとして、海綿専門の図鑑はない。ウミウシは、何の役にも立たないけれど、たくさん図鑑がある。一番沢山カイメンが載っているのは、「海辺の生きもの」奥谷先輩と楚山カメラマンの作った図鑑だ。かなり詳しくて、主だったものはわかるけれど、40種類しか載っていない。ダイバーは、魚とか海藻、エビ、カニ、ウミウシでもなんでも見ると名前を知りたがる。インストラクターやガイドダイバーも、針金のような棒で指示して、名前をボードに書いて見せてくれる。海綿の種類を書くガイドダイバーは世界で絶無であろう。僕も種類知りたがり屋のダイバーの端くれだったから、(もっともすぐに忘れてしまうが)中尾先生に、種類名を聞いていたころがあった。明確に教えてもらった記憶がない。海綿図鑑を作りましょうと提案した。今回採集した種類は150種ぐらいで、全部、日本名はないだろう。図鑑で発表すれば、これが権威となる。早い者勝ちだ。しかし、学問の世界だ、それほど、でたらめは通らない。そこで登場したのがリサで、彼女は海綿分類の専門家であり、彼女の師匠はその大家だという。図鑑製作で彼女に仲間に入ってもらおう。 ところで、海綿の種名は、どうすればわかるのだろう。科学的には同定という。色はカラフルであり、形も千差万別だ。分類の指標にはなりにくい。ならない。海綿には、骨がある。骨片という小さな顕微鏡的な骨がある。骨片の形や配列の仕方を顕微鏡で見て、素類を判定する。リサは、海綿の写真を撮り、採集して、細断してすり潰し、プレパラートを作って、オランダに持ち帰る。顕微鏡で見て、あの写真、あそこにいた海綿の名前がわかる。種名は無数であり、無いも同然だから、種の上位概念である属までは現場でわかるのだろう。目指しているのは、属名がわかるような図鑑だ。種名はもしかしたら、本当に勝手に付けることが出来るかもしれない。図鑑を見て、属名までラテン語で覚えて、フィールドで言えれば、もはや学者だ。いつになるかわからないが、僕が死んだあとで、この図鑑のコンセプトが実るかもしれない。その時は、僕の名前のついた海綿が掲載されることになるだろう。発案者だから。 次に、なぜ海綿を採集するのか?何もスポンジにするわけではない。あれは沐浴カイメンと言う海綿の一種だけ、アラビアには海綿採りのダイバーがいた。良くは知らないが海綿とりのダイバーはみんな潜水病になった。酷使されたのだ。 なぜ、海綿がどこにでも居て多種、つまり栄えているのだろうか。海綿はほかの動物に食べられることが無いからだ。だから、歩いて逃げることもできないカイメンが永遠の繁栄をしている。海で獲れるものは、たいてい食べられる。おいしいか不味いかだけだ。あのアメフラシだって、海洋生物の研究家だった昭和天皇は食べてみたという。陛下が好奇心が旺盛だったことの噂話になっている。それでも海綿をたべるとおっしゃったら、引き留められるだろう。海綿は毒があるのだ。それに骨片も食べることを妨げるだろう。 海綿は食べられないことで無敵だ。 毒のある生物の多くは薬になる。海綿はその多種多様さ、それに住む環境によって同じ海綿でも違うたんぱく質が得られるという。もはや、陸上の薬種は古来からの研究でほぼ調べられている。そこで次は海の中だ。沢山の学者がそれぞれの研究対象を定めて研究している。海綿は可能性が高い。抗がん剤が見つかってもいる。今話題のIPS細胞のコントロールも出来るかもしれない。海綿がその可能性があるという。だから、海綿の採集研究は、広い意味で一獲千金の宝探しに近い。僕がこの前にインドネシアに来たのは、海のシルクロード、陶器の宝探しだった。今度も宝探しだ。どちらも撮影と潜水の手助けだけではあるが、インドネシアは宝の島なのだ。 大学のレミ教授の研究室で、早稲田の 喜納、町田が、サム大学の研究室の学生の協力で採集したサンプルの抽出作業を行う。沢山の種類が採れた、つまり大漁だったかれ、4日の潜水の予定を、三日に切り詰めて、最後の18日をこの作業にあてる。海綿を細かく細断して、エタノールに浸けて置く。これを40度で湯煎して、エタノールを蒸発させた残りが、海綿のタンパク質を含む濃縮液になる。この形でないと日本には持って帰れない。
by j-suga1
| 2012-03-28 22:54
| 旅行
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