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2017年 01月 18日
日本潜水会 1967年のディスカッションのことを書いた。指導員検定のためのもう一つ、レポート作成。レポートだから、採点は難しい誰が、90点で合格、誰が40点で不合格ともできない。全員合格の心づもりはしていたが、それでもレポートを読めば、その人の能力はわかる。ただ、ダイビングの指導者は、お勉強の能力だけでは決められない。レポートと議論で決めるのは、今でも有効な手段だと思う。
そして、ディスカッションの方は、記録にのこっていないから、ほとんどは忘れ去ってしまうし、時のフィルターに濾過されるから、正確かどうかわからない。レポートの方は、そのまま残っているし、時のフィルターも効かない。貴重な資料といえる。
今度出す予定、2107年に編纂する最新ダイビング用語事典Ⅱは、様々なダイビングの出来事を項目別に分け、時系列でならべて分析しようと考えている。その中の項目の一つが、事故の記録、であり、もっとも重要な項目であろう。その中の一つがこのレポートの記録だと思っている。 うまく行くかどうかわからないがとにかくスタートしよう。長い文章を引き写す、書き写さなければならないので、相当の重労働だが、 冊子のタイトルは、「japanunder water society report volume1 no2] である。日本潜水会の英語の名前だ。no2 とあるから、NO1もあったはずだが、これは見つけられない。たしか、あんまり大きい改訂はしていない。1968年版だ。NO1が1967年12月の講習の時のもので、そのときに書いてもらったレポートを収録して次年度の指導者講習のテキストにしたものだったと記憶している。 だから、これでよいのだ。 前半部分がそのときの認定基準、カリキュラムとプログラム、そして技能認定表である。
レポートだけを書き写して紹介しようとかんがえていたのだが、認定基準も、これが日本でのダイビング講習、初のプログラムだから、興味深い。腰部を紹介することにしよう。
4級 スキンダイビング講習会 a 受講資格 1 泳げること 2 健康であること b 講習内容 1 技術講習内容基準 マスク、フィン、スノーケル(ウエットスーツ、ウエイトベルト)を着け、海で安全にす潜りができる。 2 講義内容基準 素潜りに必要な知識 例 バディシステム 団体行動の重要性 水温の影響、 疲れ、水圧、潮流、波、溺れ、痙攣、呼吸停止時間の限界 などについての説明」
c 許容行動範囲 二人以上でスキンダイビングを行うことができる。
講習プログラム A 講義 省略する B プール実習 実習内容の説明 点呼 1) プール泳力テスト 100mを自由形で静止せずに泳ぐ。 20mを水平方向潜水 50m 5キロのおもりをもって泳ぐ 立ち泳ぎ 10分間 手足を用いて 5分間 足のみ これらはすべて、フィン・マスク・スノーケルなしでの泳ぎである。次の段階でフィン・マスク・スノーケルの使い方を教えられる。 2)フィン・マスク・スノーケルの使用方法 フィン・マスク・スノーケルを着けて100m泳ぐ マスククリアー フィンの使い方 スノーケルの使い方 3)実用技術 飛び込み方 水面よりの潜り方 浮力調節 マスクなし水面遊泳100m 検定とかは省略する
次に3級になるとスクーバを使う講習になるが、4級というのは、しっかり泳げることの確認でもある。そして、スキンダイビングはスクーバダイビングの基本であるという考えに貫かれている。 そして1級になると3級、2級のダイバーを引率して潜水することができるから、ここでようやく一人前、と考えられる。
その1級実習だが 1)ウオーミングアップ 100m遊泳 2)10m素潜り 10mの推定に8キログラムのウエイトを置いてす潜りでとってくる。 3)水平方向素潜り40m 4)自由上昇練習 15mより 水深15mでマウスピースをはずして、息を吐き出しながら、エアーエンボリズムに注意して浮上 5)バディブリージングによる上昇法練習 水深15mから 6)岩礁域潜水 岩礁地帯より、全装備を着けてエントリーして、スノーケルで100m沖に設置したブイまで泳ぎ、潜水してコンパスで岸まで戻り、適切な地域を見つけて上陸する。 7)水面遊泳500m スノーケルなし 全装置をつけて、スノーケル、レギュレーターから呼吸せずにすいめんを500m泳ぐ。舟が護衛につくこと。 8)グループ潜水 1組 5人で時間水域を決めてグループ潜水、一人もグループから離れないように注意する。
1級技能認定は、これら潜水能力に加えて、 9)器具をつけて、パートナーにたいして救助活動ができる。 10)波浪のある海面で潜水活動ができる。 11)安全潜水に対して十分な知識と正しい意見が述べられる。 12)スポーツ潜水にたいして正しい活動ができる。 13)潜水機の応急修理ができる。 14)潜水旅行の計画及び実施ができる。 15)潜水事故発生に対処できる。
※フリーアセントやバディブリージングによる浮上は、現在では認められていないところもあるので注意する。 この1級で、自分たちだけで潜水ができる。すなわち、今でいうバディ潜水ができるリーダーになれる。 この上に準指導員があり、指導員がいる。しかし、実技については、1級の実技ができれば、これで卒業という感じであった。
by j-suga1
| 2017-01-18 08:44
| 日本水中科学協会
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Comments(2)
Commented
by
NallImmoroure
at 2020-06-27 01:30
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