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辰巳国際水泳場での練習会日程などを発表しているURL
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2008年 10月 27日
昨日は全日本潜水連盟の理事会があった。人間関係でとても消耗した。僕は、人を傷つけるような言動をしなければならない事態になると、身が引けてしまう。引いたら全日本潜水連盟が消滅してしまう。引かないで、結果として承服させなければならない。今後もこれが続くのか、勝ち続けなければならないのかと思うと心が重い。 海のイメージを心に浮かべよう。 ヘミングウェイが好きだ。もちろん書かれた文章が好きなのだが、とりわけ好きなのが、「モロ沖のマーリン キューバ通信」「海流にのって キューバ通信」「青い海で メキシコ湾流通信」で、1933年から3936年にかけて、雑誌エクスワイアに書いた小文である。 すべて、大型のカジキマグロ(マーリン)を釣る話で、この超大型の魚を釣ることを趣味にしている人のバイブルのようなものだ。 僕は、釣りというものをまったくやらない。アラスカに行き、キングサーモンを釣る友人と一緒のボートに乗っても、釣りはしない。撮影をするだけだ。釣りは嫌いということはないのだが、やらないことを心に決めている。魚とは、水中で出会うもの、水中で遊ぶものと決めているからだ。 それでも、この釣りについてのヘミングウェイの文章が好きだ。本をデジタルで撮って、コンピューターに入れてあり、時々、人間関係で嫌なことがあったりすると読む。海の風、キューバだから貿易風が感じられ、広い大海原が感じられて、少し気持ちがおさまる。 モロ沖のマーリンの書き出しの部分だ。 ハバナのアンボス・ムンドス・ホテルの北東の角にある部屋は、北に向かって古い大寺院を越えて、港の入り口、港、東はカサブランカ半島、そこにひらける家並、港全体が見わたせる。これはある宗教の教義に反することかも知れないが、足を東に向けて寝ると、カサブランカ側からのぼって開け放した窓にさしこむ太陽は、諸君の顔にかがやいて、前の晩きみがどこで何をしょうとそんなことはおかまいなしに眼をさまさせてしまう。もし起き出すつもりがなかったらベッドのうえでぐるりとひとまわりするなり、寝返りをうつこともできる。そんなことをしてもあまり役に立たない。なにしろ日ざしがつよくなってきて、シャッターを閉めるしかないからである。 シャッターを閉めるために起きだして港をへだてた要塞のうえの旗を眺めると、それがまっすぐにこちらを向いていることに気がつく。きみが北の窓からモロを眺めると、なめらかな朝の光彩がいちめんにさざめくのに気がつき、早くも貿易風がやってくることがわかる。君はシャワーを浴びて着古したカーキ色のズボンとシャツを着こみ、乾かしておいたモカシンの靴をはき、もう一足のほうは窓に出して置く、そうすれば明日の晩には乾くのだが、エレヴェーターのところまで歩いていって階下におりる。受付で新聞をうけとり、角のキャフェに歩いていって朝食をとる。 朝食をとるにしても二つの正反対の流儀がある。二、三時間は魚釣りに出かけないつもりなら、上等な本式の食事がふさわしいだろう。ともかくそれもよいことなのだが、私としてはそんなことを信用するわけにはいかないので、ヴィシー水を一杯、冷たいミルクを一杯のみキューバのパンを一枚食べて、新聞に眼をとおし、ボートにむかって歩いて行く。ヨットを綱でとめてこの日ざしいっぱいにさらしておいたので、それ以上綱で舫っておきたくないのである。 船尾いっぱいに冷蔵庫を置いて、一方に餌を冷やし、反対側にビールと果物を冷やしておく。大きなマーリン(かじきまぐろ)にいちばんいい餌は新鮮なさばの類か、一ポンドから三ポンドのキングフィッシュである。いちばん上等なビールは「ハチュイ」でいちばん上等な果物は、シーンの季節のフィリピン産のマンゴー、冷凍のパイナップル、アボガドである。ふつう、昼食には、唐辛子と塩をきかせたサンドイッチ、新鮮なしぼりたてのライム・ジュースといっしょにアヴォガドを食べる・・・・・・・・・ 朝起きてから、ボートに乗るまでを書いている。この後、ボートで大きなマーリンを釣り上げるのだが、その前段階である。僕は釣りをやらないだけでなく、お酒も止めている。それでも、この文章が好きだ。訳は、中田耕治で、訳文はちょっと違うかなと思うのだが、それでもこの部分がとても好きだ。 こんな風に、海辺のこと、そして、海の中のことを書きたいと文章修行をした時代が遠い昔にあった。スクーバダイビングのテキストやマニュアルを書くことが多くなり、僕の文章もめちゃくちゃになってしまったが、まだあきらめきれずに居る。 キューバ通信、メキシコ湾流通信は、後に有名な「老人と海」の元になったものと思われる。その「老人と海」を僕は英文で読み、訳した。 高等学校3年生、バスケット少年だった僕は、クラブの夏の合宿に行った。茨城県の日立多賀というところで、体育館と夏休みで帰省している学生の寮を借りて、一週間の合宿である。進学校だったから、三年生の夏休みはもう現役ではない。二年生の現役、一年生の新人との練習試合の相手をするための帯同である。練習試合は午後遅くなってからなので、午前中は、勉強をしていなければならない。バスケット部の顧問は、英語の先生だった。なにかまとまった勉強をするようにということで、短い「老人と海」を選んだ。 8月の本当に暑い日ざしだったけれど、寮の中は風が吹き抜けたひんやりとしていた。一年生の新人の時もこの寮で合宿をしたが、猛練習に耐えられずに僕は発熱した。みんなが練習している時に、寝かされて、夕方起き上がって表に出ると、立ち葵が咲いていて、その根元はからからに乾いていた。マネージャーが近くの豆腐屋で豆腐を買ってきて、食べさせてくれた。 一週間で、「老人と海」を訳し、もしかして名訳かもしれないと、先生に見せた。酷評され、一ページ目でもう落第した。文と訳がぜんぜん違うということだ。僕は、今で言う、「超訳」をしてしまったのだ。須賀の「老人と海」になってしまった。 残念だけれど、その時のノートは、とうの昔に失くしてしまった。
by j-suga1
| 2008-10-27 10:11
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